投資の基本,複利効果を理解する

髭犬_junp

収益の再投資で得られる複利の力は絶大です.資本主義社会では,30年で資本の3倍化が期待できます.

資本成長は複利効果

複利法と複利

複利法とは,元金によって生じた利息を次期の元金に組み入れる方式です.このとき,元金と組み入れられた利子を元に次期の利息が計算されますので,雪だるま式に利息(複利)が増えていきます.

貯蓄での言葉で説明しましたが,元金を資本と置き換え,利息や利子を収益と置き換えれば,この概念は投資にも適用可能です.

複利は資本成長の基本

資本を増やすときに複利は必ず理解しなければならない概念です.資本を継続して増やすには,資本で得た収益を再投資し続ける必要があります.これは,すなわち複利法にのっとって投資をするということです.

複利式

複利は人が理解しづらい指数関数で記述されるため,なかなか実感できません.

複利を記述するためには,以下のパラーメータが必要です.

元金: 元々の資本金

年利:1年間の合計資本収益率

年数: 投資年数 n

税率: 収益にかかる税金の税率

これらのパラメーターにより,複利を含めた元利合計は以下の式で表されます.
eq1

この結果の式には,指数関数が入っているため普通の人間には実感できません.試しに計算してみましょう.

資本主義において,資本投資は労働よりもリターンが大きいと歴史が証明しています.少しずつ投資家としても活動しましょう.

上記の記事で紹介しましたとおり,資本主義社会での平均資本収益率は5%,つまり0.05です.毎年資産運用で得られた収益にかかる税率を20%,つまり0.2とします.これらの条件で,元金100万円は,n 年後に以下の式のとおりに増えています.

eq2

計算結果を図示しましょう.

複利図

このように資本主義社会では,30年投資で324万円で資産の3倍化が期待されます.

積立と複利の相乗効果

積立

実際の投資では,給与収入(月収)による余剰資金を,退職まで毎月継続的に投資することになるかと思います.この積立の場合についても考えましょう.

積立の場合の複利計算式

積立がある場合の複利計算式を以下をパラメーターとして表します.

積立月額: 毎月の積立投資額

年利:1年間の合計資本収益率

年数: 投資年数 n

税率: 収益にかかる税金の税率

実質年利も定義しておきます.

eq3

まず,積立元金合計は下記の通りです.

eq5

元利合計は,この積立元金合計に係数をかけて求められます.等比数列の和から求められます.

eq5

試しに計算してみましょう.元金は無しで,積立月額5万円,年利5%(つまり0.05),投資年数n年,税率20%(つまり0.2)とします.実質年利は0.04です.

eq5

計算結果は以下図のとおりです.積立元金合計を赤,元利合計を青で表しました.

複利積み立て図

30年後には,積立合計は1,800万円,複利効果を得た元利合計は3,499万円になります.複利は初期の積立に対して効果が大きいのですが,複利効果がしだいに小さくなるとしても継続して積立投資を続けることで資本が約2倍になりました.このように資本主義では,最初にまとまった元手がなくても,30年で資本の倍化が期待されます.

資本主義社会で複利効果の恩恵を正しく受けるために

年利5%以上

ある程度の年利は必要です.例えば,利率0.1%の銀行に100万円を預けても,30年で元利合計は102万円にしかなりません.より収益率が大きい投資への切替を検討すべきです.収益率については,ピケティが発表した平均的な資本収益率5%が目安になるかと思います.実際には,税金が引かれますので,実質年利で4%程度です.

長期投資

複利効果は長期投資に絶大的な効果を発揮します.極端な例を挙げれば,上記の複利式の例で100万円をさらに長期の60年間運用した場合は,元利合計は1,012万円になります.60年で資本の10倍化が期待できます.

おわりに

髭犬は,30代の中頃にようやく投資を始めました.遅すぎると自覚しています.退職まで投資を続けても30年程度しか複利効果を得られません.

高校生や大学生の若い人がこの記事を読んでいるかどうか分かりませんが,大人の「銀行に預金したほうが良い」という忠告は,預金利率が高い時代に有効なことです.「利率が5%以上の投資を継続して行いなさい」という忠告が正解です.

フォローする