髭犬のサイト

トム・ライアン「アティカス、冒険と人生をくれた犬」

: 4.5

2020-10-02, 2020-06-10

アイキャッチ画像

スーパーキュート&スマートなミニチュア・シュナウザーのアティカスは、飼い主のトムと標高1200メートル以上の山に挑み続ける。頂上で佇むアティカスの後ろ姿に惹き込まれる。

あらすじ

アティカス、冒険と人生をくれた犬の表紙
出典: アティカス、冒険と人生をくれた犬

アメリカ東部、ニューベリーポートに住むトムは、個人でニューベリーポートについて取材し、新聞を発行して生計を立てていた。仕事で忙しく独身のトムは、あるときマックスという年老いたミニチュア・シュナウザーを引き取り、シュナウザーの魅力に取り憑かれる。そのマックスが亡くなった後、トムは、アティカスという幼いミニチュアシュナウザーを飼い始め、常に一緒に行動して、互いに信頼できる友達となる。

彼らは、しだいに町の喧噪から離れ、山に登るようになる。そして、トムは友人の死をきっかけとして、募金活動のためにアティカスとホワイト山地の4000フッターの冬山に挑み、1シーズンで81峰の登頂に成功する。そして、その後も山に登り続けるうちに、トムは人生が変わっていくのを実感するようになる。

アティカスとトム
出典: アティカス、冒険と人生をくれた犬

感想

素晴らしいミニチュアシュナウザー本です。体重9キロに満たない小さなアティカスが、黙々と山を踏破し続け、大人の登山者顔負けの偉業を成し遂げます。本書では、そんなアティカスとの出会いから、登山という名の冒険譚までが丁寧に書かれており、随所でそのスーパースマート&キュートドッグの能力と魅力が語られます。この感想では、著者のトムの話は脇に置いて、アティカスに焦点を当てます。トムのドラマ溢れる話もよかったのですが、やはりアティカスの話に惹き付けられます。

シュナウザーのことをよく知らない方が読むと、アティカスの凄さに驚くと思います。アティカスは、トムの言葉を理解し、しっかりと行動によって自分の意思を伝えます。さらに、人間にはない野生の勘も働かせて危険を察知し、登山を拒否したりもします。圧巻が、一冬で1200メートル以上の冬山を81峰登頂するという偉業を成し遂げる力です。ちなみに、最も高い山は、以下の写真のワシントン山で1,917 mです。読者は、そのアティカスの不思議な力に感嘆せずにはいられません。そのアティカスの影響力は、トムの人生が変わり、本書が出版されるほど強いものです。本書では、アティカスが少し特別な犬のように飼い主目線で書かれていますが、そもそもシュナウザーはスーパーナチュラルな能力を持っているので、髭犬は納得できます。

ワシントン山頂上にて
出典: アティカス、冒険と人生をくれた犬

本書は、ミニシュナのキュートな部分もしっかりと語ってくれます。他のシュナウザーと同じく、アティカスもあまり声を発しませんが、その魅力をさりげない大人な行動で示します。特に山頂に到達したアティカスが、眼下を見下ろし物思いにふける後ろ姿は、さながら小さなブッダです。背中でその洗練された魅力を語っています。この知性溢れる後ろ姿(しっぽ有り)がシュナウザーの最もキュートなポイントで、それに魅せられる人は多くいます(髭犬もその一人です)。下の写真のように、アティカスは幾度となく背中で語ってくれます。

アティカスの後ろ姿
出典: アティカス、冒険と人生をくれた犬

シュナウザーの後ろ姿に見惚れてしまいますね。

アティカスの後ろ姿2
出典: アティカス、冒険と人生をくれた犬

このように、本作品は、ミニチュアシュナウザーにスポットライトを当てた稀少な傑作で、ミニチュアシュナウザー派にとっては聖書になりえるものです。他の犬好きの方にとっても、シュナウザーの魅力がしっかりと伝わると思います。

より詳細な情報や他の方の感想をご覧になりたい方は、以下を参照ください。

アティカス、冒険と人生をくれた犬(Amazon Kindle)

英語をすらすら読める方は、以下の原著の方がよいでしょう。

following atticus(Amazon Kindle)

以下リンクより、1つ前のカテゴリに戻れます。

アイキャッチ画像
犬派が満足できる名作集
犬派である髭犬が、犬が登場する傑作を厳選して紹介します。我々人間の最良のパートナーである犬の魅力を存分に堪能できます。