個人型確定拠出年金(iDeCo)でアメリカ株に長期分散投資

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iDeCoの実態は,税制優遇された長期積立投資制度で,魅力的なアメリカ株にも投資できます.

はじめに

資産形成に重要な長期積立投資について,アメリカ株が有望であることを以下の記事で説明しました.

米国経済は,過去30年で株価指標を約8倍に増大させました.これは年率約7%の成長に相当します.

ここでは,労働者階級の長期積み立て投資にとって税制面で有利なiDeCoによるアメリカ株投資を紹介します.髭犬はもうおっさんですが,とうとうiDeCoでアメリカ株投資を開始しました.以下,まずiDeCoの紹介をして,アメリカ株投資商品の話をします.

個人型確定拠出年金(iDeCo)

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iDeCoは,国民年金被保険者がほぼ全員加入できる個人年金制度です(国民年金基金の払込免除者・国民年金非加入者は対象外).年金を階層で表した場合,1階部分が最低限の国民年金,2階部分が厚生年金や任意の国民年金基金となりますが,iDeCoは第3階部分にあたります.つまり,iDeCoは,年金をさらに充実したい場合に,任意で加入する私的年金制度です.ただし,1階, 2階部分の年金加入状況によって,年間の拠出額(積立額に相当)に上限が設けられています.なお,加入期間は60歳になるまでです.

iDeCo表

年金とありますが,実態は税制優遇された投資信託による長期積立資産運用制度と思って間違いありません.特に所得税を支払っている方にメリットがあります.

以下,メリットとデメリットを説明したいと思います.

iDeCoのメリット

掛金が全額所得控除

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iDeCoでは掛金が全額所得控除されます.すなわち,投資額分の課税所得を減らして,節税できます.投資して節税できる素晴らしいシステムです.

髭犬の世代の平均年収でおおざっぱに節税額の計算すると,所得税率10%,住民税率10%を仮定して,年12万円(月1万円)拠出した場合は,12万円×20%=2.4万円の節税になります.

なお,iDeCo以外の各種控除後の課税所得が,iDeCoの拠出額以上でないと全額所得控除できませんので,注意が必要です.

運用益非課税

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利息・分配金非課税

通常の定期預金や投資信託であれば,約20%の税が課されます.しかし,iDeCoの運用商品の利息・分配金には税金がかかりません.多くの方が,投資商品として投資信託を選択すると考えられますが,分配金を出してしまう投資信託をiDeCoに組み込んでも税制的な不利はありません.

 売却益非課税

運用商品を売却したときの売却益についても税金がかかりません.つまり,運用している商品を見直し,別の商品に買い換える場合(スイッチング)において,税を取られることはないということです.また,このスイッチングによって非課税枠が減ることはありません.

なお,iDeCo終了後の受取時は,次に説明するルールで課税される可能性があります.評価額の増分についても課税される可能性があるということです.

受け取り時の所得控除あり

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受取年齢について

原則60歳から申請により受給できます.ただし,加入期間が10年未満の場合は,下記の通り受給が遅れます.

  • 8年以上 → 61歳から受給可能
  • 6年以上8年未満 → 62歳から受給可能
  • 4年以上6年未満 → 63歳から受給可能
  • 2年以上4年未満 → 64歳から受給可能
  • 1月以上2年未満 → 65歳から受給可能

なお,iDeCoは70歳まで運用できます.70歳以降は自動的に現金化されて,一時金として支払われます.

受取に関する所得控除

年金または一時金を選択して受け取れます.一時金の方がたいていの場合税制上有利です.

一時金として受け取る場合は退職所得控除

iDeCoを一時金として受け取る場合は,全額退職所得控除の対象で,iDeCo加入(拠出)年数は勤続年数扱いされます.iDeCo拠出額(運用益は含まない)合計とお勤めの企業等から支給される退職金(退職手当)を合算した額が,退職所得控除の枠内であれば,非課税でiDeCo拠出額と運用益を一度に受け取れます.もし非課税枠を超えるのであれば,超過額の1/2が課税所得になります.退職所得控除の計算については下表を参照ください.

退職所得の課税対象

なお,会社勤続年数とiDeCo加入期間の重複期間の扱いについては,ややこしいです.重複扱いをさせないこともできますが,その場合は,以下の条件を満たす必要があります.

  • 勤め先の退職金支給から15年以上の期間を空けてiDeCoの一時金を受け取る
  • iDeCoの一時金支給から5年以上の期間を空けて勤め先の退職金を受け取る

例えば,20歳からiDeCoを積み立てて,45歳の時にA社を退社して退職金を受け取りB社に転職し,60歳でiDeCoを一時金として全額受け取り,65歳にB社を退社して退職金を受け取る場合,退職所得控除の計算に使われるiDeCo加入期間,A社勤続年数,B社勤続年数はすべて重複されません.

年金として受け取る場合は公的年金等控除

iDeCoを年金として受け取る場合は,公的年金等控除の対象です.

年金の課税対象となる雑所得額は,(a) x (b) - (c)となります.(a), (b), (c)は以下表を参照.

年金所得

国民年金や厚生年金等とiDeCoの年金が合算された額が,控除額を超えてしまえば,超過分に対して所得税が課されます.

iDeCoのデメリット

60歳になるまで途中で引き出せない

東日本大震災の被災者や高度障害状態になる等,特殊な事情に該当しない限り認められません.余裕資金で行いましょう.

個別株,ETFの商品が無い

値上がり益の期待できる株式関係が投資信託しかありません.投資信託は信託報酬が0.2%以上と比較的高いので困ったものです.定額積み立てできるものが投資信託しかないからという理由なのでしょうが,残念です.

40歳以降の専業主婦(夫)には向いていない

課税所得のない専業主婦(夫)は,節税メリットがありません.もし,40代,50代でしたら,2018年から開始される積立NISA(最長20年投資)の方が確実に良い選択です.20代,30代でしたら,iDeCoでも良いかもしれませんが,まずは自由度の高い積立NISAの方が良いかもしれませんね.

ネット専業銀行からは引き落とし口座指定できない

たとえば,住信SBIネット銀行等です.SBI証券が提供するiDeCoの引き落とし口座に,住信SBIネット銀行を指定できないのは困ったものです.

手数料が取られていく

NISAでは不要であった各種手数料が必要になります.次で説明します.

手数料で選ぶiDeCoの運用管理金融機関

iDeCoの手数料

iDeCoには,以下の手数料がかかります.基本的に掛金(拠出時)や個人別管理資産(給付時)から勝手に引かれますので,特別に手数料分のお金を追加入金する必要はありません.

  • 初期費用
    • 国民年金基金連合会手数料 2,572円(税抜)
    • 運用管理金融機関加入手数料 0円~
  • 掛金拠出時
    • 国民年金基金連合会手数料 月額96円(税抜)
    • 事務委託先金融機関管理手数料 月額60円(税抜)
    • 運用管理金融機関口座管理手数料 0円~
    • 投資信託信託手数料 運用総額の0.2%~(年率)
  • 給付時
    • 事務委託先金融機関手数料 給付1回毎に400円(税抜)
    • 事務委託先金融機関手数料 月額60円(税抜)
    • 運用管理金融機関口座管理手数料 0円~

確定拠出期間中について,国民年金基金連合会手数料は拠出時にかかります.年末に一括拠出という方法もありますが,リスクとリターンの観点から年始から毎月拠出が一般的でしょう.その場合,拠出期間中は,1年間に(96+60)×12=1,872円(税抜)と信託手数料(投資信託商品を選択した場合)を合わせた手数料がかかります.この負担を上回る節税と投資リターンが求められます.

口座管理手数料0円の運用管理金融機関を選ぶ

前述の国民年金基金連合会や事務委託先金融機関に支払う手数料は定額ですのでどうしようもありませんが,運用管理金融機関に支払う加入手数料と口座管理手数料はばらつきがあります.

記事作成時には,SBI証券,楽天証券,マネックス証券,イオン銀行,大和証券が拠出総額に関係なく恒久的に手数料を0円に設定しています.

iDeCoでアメリカ株長期投資

iDeCoは,すでに説明したその特性から長期投資に向いています.そして,アメリカ株投資が長期的に安定した成長が見込めるためお勧めです.

ここでは,SBI証券,楽天証券,マネックス証券,イオン銀行,大和証券に限定して,無難なアメリカ株を含む投資信託を紹介します.

アメリカ株を含む信託報酬の低い投資信託

SBI証券の全商品はこちらを,楽天証券の全商品はこちらを,マネックス証券はこちらを,,イオン銀行の全商品はこちらを,大和証券はこちらを参照ください.

これらにはアメリカ株の比率が高い投資信託がありますが,運用資産総額にかかる信託報酬が最安部類(年率0.3%未満)のものを抽出すると,下記の通りかなり絞られます.(2017年12月時点)

  • SBI証券
    • DCニッセイ外国株式インデックス 0.2268%
    • iFree NYダウ・インデックス 0.243%
  • 楽天証券,
    • たわらノーロード 先進国株式 0.216%
    • 楽天・全世界株インデックス・ファンド 0.2396%
    • 楽天・全米株式インデックス・ファンド 0.1696%
  • マネックス証券
    • eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 0.11826%
    • たわらノーロード NYダウ  0.243%
  • イオン銀行
    • たわらノーロード 先進国株式 0.243%
  • 大和証券
    • DCダイワ外国株式インデックス 0.27%

これらは,どれも特定の指標(インデックス)に連動した商品です.そのインデックスについては,次で説明します.

インデックス

MSCI KOKUSAI

ニッセイ外国株式インデックス,たわらノーロード先進国株式,eMAXIS Slim 先進国株式インデックス,DCダイワ外国株式インデックスは,日本を除く先進国で構成されるMSCIコクサイというインデックスに従うことを目指しています.このMSCIコクサイはの構成額の国別内訳は下記の図の通りです.結局,半分以上がアメリカ株です(2017年11月30日時点).

指数に寄与する上位10社は結局アメリカ企業です.

Dow Jones Industrial Average

NYダウ・インデックス,たわらノーロード NYダウは,アメリカの優良企業30社で構成されるダウ平均に従うことを目指しています.

指数に寄与する上位10社は下記の通りです(2017年12月14日時点).

CRSP US Total Stock Market

楽天・全米株式インデックス・ファンドは,アメリカ企業のほぼすべて(全米株)をカバーしたCRSP US Total Stock Marketを反映したバンガード社のVTI ETFそのものに手数料を上乗せした投資信託です.アメリカの成長を反映しているとも言えます.

組み入れ上位10銘柄です(2017年11月30日時点).

FTSE Global All Cap Index

楽天・全世界株インデックス・ファンドは,世界の株式(全世界株)をそのまま反映させたFTSE Global All Cap指数を反映したバンガード社のVT ETFそのものに手数料を上乗せした投資信託です.世界の成長を反映しているとも言えます.アメリカの比率は52%です.2位の日本は8%です.

組み入れ上位10社も結局の所はアメリカ企業です.(2017年11月30日時点).

結局いずれのインデックスもアメリカ経済に強く連動して投資先も分散もされていますので,長期的運用の観点から有望です.個人的には,S&P500連動があればなお良かったのですが・・・・・・

パフォーマンス

それぞれのベンチマークのパフォーマンスを比較してみましょう.MSCIコクサイに連動したETFとしてiShares MSCI Kokusai ETF(TOK),ダウ平均に連動したETFとしてSPDRのDOW JONES Industrial Average (DIA),CRSP US Total Stock Marketと連動したETFとしてバンガードのVanguard Total Stock Market ETF(VTI),FTSE Global All Capと連動したETFとしてバンガードのVanguard Total World Stock ETF(VT)の約10年間のパフォーマンスを比較すると下図の通りです.

Google Financeで調べる

この10年では,結局純粋なアメリカ株だけで構成されたダウ平均か全米株のパフォーマンスが良かったです.

髭犬のiDeCo

髭犬は結局のところ,SBI証券ラインナップで,アメリカ株100%で,過去のインデックスの成績が良好な,iFree NYダウ・インデックスを選びました.指標となるダウ平均の情報が手に入りやすいことも決め手になりました.

将来スイッチングするかもしれませんが,まずは様子見です.

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最近始めたばかりなので,資産残高が悲しいことになっています.気長に節税しながら自動積立投資を続けます.

おわりに

iDeCoは,毎年の節税にもなりますし,アメリカ株への分散投資もできます.ふるさと納税と並んでかなりお勧めの投資です.

ふるさと納税については,下記を.

地方創生に寄与するという名目のふるさと納税は,2000円の手数料で数万円の返礼品が期待できるノーリスク投資です.

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