ふるさと納税の返礼品を味わう | 髭犬の知恵袋

ふるさと納税の返礼品を味わう

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地方創生に寄与するという名目のふるさと納税は,2000円の手数料で数万円の返礼品が期待できるノーリスク投資です.

ふるさと納税

ふるさと納税の実態はノーリスク投資

ふるさと納税は,好きな自治体に行う寄付です.名称が実態と乖離しているのでたまに誤解されますが,納税ではなく寄付であり,寄付先は自身の出身自治体に限定されません.震災等で困っている自治体に寄付をする直接的な手段としても使われています.

ただ多くの方にとって,この寄付はノーリスクハイリターンの投資と見なされています.まず寄付額のほとんどが戻ってきます.年収や家族構成によって寄付上限があるのですが(シュミレーターがあります),寄付額から2,000円を差し引いた額が税金の還付または控除という形で戻ってきます.ですので,ふるさと納税では実質2,000円しか要しません.さらに,自治体によっては寄付額に応じた返礼品をもらえます.寄付に対するすべての返礼品を実質2,000円でもらうことができますので,非常にお得というわけです.詳しくは動画をご覧ください.

ふるさと納税の返礼品

さて,どのような返礼品が期待できるか調べてみましょう.例えば,30代の平均年収ではだいたい4万円が寄付上限です.すべての自治体のふるさと納税の情報は,ポータルサイトふるさとチョイスで閲覧できますので,ここから総額4万円でどの程度の返礼品が得られるか探してみます.なお総務省の要請から,寄付額の3割程度が返礼品の上限となります.節約意識の高い方は,4割程度を目指しましょう.以下は適当にランキングを参考にして記事作成時に髭犬が選んだ返礼品の例です.

茨城県坂東市から米20kg/1万円寄付

米20kg

佐賀県上峰町から鶏肉6kg/1万円寄付,豚肉4kg/1万円寄付

佐賀県産ふもと赤鶏6kg

九州産豚もも4kg

 

島根県 益田市から猪肉0.5kg/1万円寄付

猪0.5kg

 

4万円の寄付額で,返礼品として米20kg,鶏肉6kg,豚肉4kg,猪肉0.5kgをいただくことができます.これらの返礼品を実際に購入すると2万円弱程度と考えられます.寄付のうち38,000円は控除で戻ってきますので,実質2,000円で数万円相当のものを味わうことができるのです.ちなみに以下は,実際に届いた鶏肉6kgです.

冷凍鶏肉

一度に食べきれないと思ったときは定期発送も便利です.例えば,高知県 奈半利町では3万円の寄付で,しらす1kg,鶏3kg,ポークフランク・ウインナー各2p,ポーク1kg,米15kgと野菜,ネギトロ0.4kgを6回に分けて届けてくれる返礼システムがありました.

特産物定期発送

返礼品は,食べ物だけでなく,旅行や日用品など多岐にわたっていますので,調べていると楽しいです.

ふるさと納税の期間

ふるさと納税は毎年行われていますが,その区切りは毎年1月1日から12月31日の間です.ただ,自治体によっては年始と年末の受付をしていない期間があります.年末は駆け込みされる方が多いので,人気自治体では品薄かもしれません.季節ものの返礼品(新米や旬のもの)や定期発送品は,寄付だけして発送時期は翌年になることもありますが,寄付した日がふるさと納税の基準となります.

確定申告について

確定申告が不要な場合

基本的に税の控除には確定申告が必要ですが,勤め先の給与収入だけで普段から確定申告をしていない方は敬遠してしまうものです.ただ,現在は以下の条件に該当する方のみ,ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用することで,確定申告が不要になります.是非利用したいものです.詳しくはこのリンクを参照ください.

  • もともと確定申告をする必要の無い給与所得者
    • 1つの勤め先からのみ給与収入
    • 年収2,000万円以下
    • 医療控除,セルフメディケーション等も不要
  • 寄付した自治体数が5以下
  • 寄付先自治体に以下の書類を送付済
    • 寄附金税額控除に係る申告特例申請書(寄付先自治体からいただける)
    • 個人確認書類(マイナンバー等のコピー)

最後の「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」は,寄付申込時に「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を希望するかどうか確認する項目があると思いますので,そこにチェックをつければ,寄付先自治体から送られてきます.各自治体毎に資料を作成しますので,面倒と思われる方は,寄付自治体を1つに絞った方が良いかもしれません.

確定申告が必要な場合

もともと確定申告をしている方は,ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用できません.ふるさと納税分も確定申告が必要です.確定申告をする必要の無い方でも,寄付した自治体数が6以上の場合は,確定申告が必要です.詳しくはこのリンクを参照ください.

ポータルサイトについて

ポータルサイト

ここでは,ポータルサイトとしてふるさとチョイスで説明しましたが,他にもいくつかのポータルサイトがあります.ただ,提携している自治体の数がふるさとチョイスよりも圧倒的に少ないので,選択肢が少なくなります.

他のポータルサイトを挙げるとすれば,普段から楽天を活用している方であれは楽天ふるさと納税,ANAを頻繁に利用される方であればANAのふるさと納税が選択肢としてありえます.それぞれ,クレジットのポイントの他に楽天ポイントやANAマイルが貯まりやすくなります.

ただ,迷ったら基本のふるさとチョイスで良いとおもいます.髭犬はANAマイルを貯めていますが,結局ふるさとチョイスを利用しました.

ふるさと納税の負の一面

利用する側は特に気にする必要はありませんが,負の一面を紹介します.

自治体間格差の拡大

返礼品を充実させた自治体は,他の自治体からお金を横取りしています.ふるさと納税寄付額に上限があると言っても,住民税の一部が他の自治体に取られてしまいます.都市部の豊かな自治体であればダメージが少ないでしょうが,地方自治体にとっては大ダメージです.

もはや意味不明の返礼品合戦

その自治体とは全く関係ないものを返礼品にしている場合が結構あります.ロシア産の蟹を返礼品にしている自治体は何を考えているのかよく分からないです.

競争力の無い産業への補助金と化している場合がある

本来なら成り立たない産業を延命させている場合があります.我々は,返礼品でなければ絶対購入しないものをふるさと納税では選んでしまいます.これらの品の生産者にとっては自治体に買い取ってもらえますので大助かりです.ただ,実質的にこれは補助金と同じです.ふるさと納税の制度が無くなったらどうなるのでしょうか?

高所得者ほど得をする

ふるさと納税は高所得者も利用でき,控除を受けられる寄付額上限も高いです.例えば,年収2,000万円の場合ですと約50万円も寄付できて,沢山の返礼品を受け取れます.もちろん実質的な自己負担は2,000円です.返礼品の存在が生む累進課税に逆行したシステムです.

おわりに

ふるさと納税は,その理念からずいぶんかけ離れた制度であり,いろいろと問題を抱えています.ただ,我々はそのような負の一面を気にせずに,制度を上手く利用するだけです.